善光寺や戸隠神社だけじゃなかった幸運の聖地
長野市内の有名&意外なパワースポットへの誘い
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霊山・戸隠山の麓、天照大神の「天岩戸伝説」と縁のある「戸隠神社」は、日本有数のパワースポット。なぜ、そう呼ばれるようになったのか―。神聖な戸隠神社に迫るほか、知る人ぞ知るスポットも。
創建2000年を超える戸隠神社はご利益いろいろ
長野市には、国宝・善光寺のほかにも、思わず手を合わせたくなるスポットが点在する。特に、戸隠神社は国内でも有数のパワースポット。なぜ、そう呼ばれるようになったのか。
まず、戸隠神社の成り立ちを知れば、その秘密に近づけるだろう。霊山・戸隠山の麓にある戸隠神社は、奥社・中社・宝光社・九頭龍社・火之御子社の五社で構成され、創建は約2000年前。各社に祀られているのは日本の神話ゆかりの神々や地主神で、ご神德もさまざまだ。例えば、本社となる奥社は開運や心願成就、五穀豊穣、スポーツ必勝など、火之御子社は、舞楽芸能や縁結び、火防…、戸隠信仰の始まりとされる地主神を祀る九頭龍大神は水の神、縁結びの神として信仰を集めてきた。なお、戸隠山は、日本の八百万の神の中でも最も重要な一人、天照大神が関わった「天岩戸伝説」の舞台の一つといわれている。さらに、天台密教が伝わった平安から鎌倉時代には、高野山、比叡山と並ぶ、霊場として、多くの修験者の修行の場になっていた。戸隠信仰と密教・修験道が融合した「霊地」だった。
長野市街地から車で約40分、険しい山々が連なる戸隠連邦を背景にした、自然に囲まれた立地も神聖な雰囲気を一層高める。中でも奥社は、最も静寂で荘厳な空気が感じられるだろう。奥社参道のほぼ中間にある「随神門」は戸隠神社の中でも最も古い建造物といわれ、神社を邪気から守っていた。この隋神門から奥社まで約500m続く、樹齢400年を超える巨大なクマスギの並木は圧巻だ。天に向かって高く伸び、木々の間から差し込む光は異世界に飛び込んだよう。雑誌などでも登場する戸隠神社を象徴する場所といえる。
こうした、大自然が織りなす静寂で神秘的な風景、長い歴史に基づいた神話性―。自然や歴史のエネルギーをいっぱいに感じながら、心静かに参拝でき、しかもいろいろ祈願できる点が、パワースポットと呼ばれる理由なのだろう。
歩道などが整備されたとはいえ、入口から奥社までは往復約2時間、五社すべて回ろうとすると半日がかり。写真や動画も、となると、時間には余裕を持って訪れたい。歩きやすい靴は必須だ。季節は、春夏の新緑、秋の紅葉が見事だが、冬は雪と寒さの中、凛とした空気や静寂感は、ほかでは体験できない荘厳さだ(しっかりとした冬支度で)。

もう一つ、密かに話題になっている長野市内のパワースポットがある。それが長野市松代町にある標高659mの「皆神山」だ。墳墓ではなく、地球上の各地や宇宙空間への航行基地として造られた、という説が強く、超常現象好きな人たちにはたまらないスポット。人工的なピラミッドではと言われているが、ここは〝三角錐〟ではなく〝双瘤型〟というのがミソ。昭和40年から2年間続いた地震(1日当たり300~1,000回)では、震源地のほとんどが皆神山の真下3~5㎞だったとか。パワースポットブーム前までは知る人ぞ知る人だけの山だったことは確か。「登っただけでちょっと身体が震えた」「未知なるパワーを感じた」など、感想はさまざまだが、その真相を探るべく、ぜひとも出掛けたいスポットのひとつ。山頂には神社があるが、地元ではそれほど注視してこなかったようで、そのごく自然な扱い方がかえって人を寄せつけない不思議な魅力につながっているのかもしれない。


皆神山
- 住所
- 長野市松代豊栄
- 駐車場
- あり
- 住所
- 長野市松代豊栄
- 駐車場
- あり
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