栗駒山の大自然を謳歌。山岳信仰の宿る湯へ
栗駒山・元湯 須川高原温泉

フロントのある棟から向かって右手にある大露天風呂「大日湯」(6:00~21:00)。
木塀で男女に分かれており、女湯からは緑色の湯川・緑礬泉を見ることができる。
夕食や朝食には宮城、秋田、岩手3県の幸が一堂に集う。高原野菜や山菜、川魚などこの場所ならではの旬菜も並ぶ。

宮城と秋田、岩手の3県にまたがる栗駒山。その頂に最も近い温泉が、標高1126mの地に立つ『須川高原温泉』だ。新緑の森を抜けて、ぐっと視界の開けたワインディングロードへ。もうもうとした湯気を背に、『須川高原温泉』が見えてくる。その発端は定かではないが、873年に記された「日本三代実録」にはすでに「酢川」の記述があり、その名は広く知られていたという。また、栗駒山には、古くから山岳信仰が根付いていた。中世には平泉修験、近世にはお駒講の聖地として多くの登山者が往来し、春に駒(馬)の雪形が出る1573mの峰を「駒ヶ嶽」、最高峰である1627.7mの峰を「大日嶽」として区別していた。その連綿とした歴史が、宿の背後にそびえる大日岩と小日岩、そして大露天風呂の「大日湯」に残されている。
温泉神社の周縁に湧き出づる「霊泉湯」は無色透明。毎分6000ℓというおそるべき豊富さでどばどばと湯滝にあふれる。温度は50.9℃。とんでもない熱さだが、雪中登山で往来する人の中には、ひっそり入湯する強者もいるとかいないとか。
「お湯の流れの中に、緑色の苔のようなものが見えるでしょう?これはイデユコゴメと言って、高温かつ強酸性の湯の中でなければ生きられない、非常に特殊で原始的な藻類なのだそうです」


温泉神社の奥に湧く源泉・霊泉湯の湯滝。毎分6000ℓもの湯があふれ出る。
支配人である千葉敏則さんの言葉に、ゆらゆらと揺れる鮮やかなグリーンを発見する。ミルク色の湯の花と透明な湯、岩場の様相と相まって、異界めいた美しさだ。
無色透明の湯は、「大日湯」でコバルトブルーへと変化する。空気に触れることで乳白色を帯び、なんとも神秘的だ。泳げるほどに広い湯舟、視界の大半は大空。山頂の開放感をそのままに楽しめる。ここから100mほど登った先に蒸し風呂の「おいらん湯」があり、地中からの蒸気で全身を包むことができる。


館内の風呂は2カ所。木造りの大浴場には露天風呂もあり、温泉神社や湯滝の風景が望める。湯治客用の自炊棟にある「霊泉の湯」は、実は源泉に一番近く、最も熱く鮮度のいい湯が張られる中浴場。通はこの湯を目指して訪れるという。
今年は雪が多く、「大日湯」も宿もメンテナンスに時間がかかり例年より遅いオープンとなった『須川高原温泉』。遅い春を迎え、駆け上がるように夏へと向かう。栗駒の大自然を全身で謳歌しに、山へと登ろう。


- 住所
- 岩手県一関市厳美町祭畤山国有林46林班ト
- 電話
- 0191-23-9337(受付時間8:00~20:00)
- 宿泊料金
- 1万4450円~ ※1泊2食付1名料金
- IN
- 16:00
- OUT
- 10:00
- 客室数
- 36室
- キャッシュレス決済
- 不可(クレジットカード決済可)
- アクセス
- 東北自動車道一関ICより車で80分
※取材時の情報です
- 住所
- 岩手県一関市厳美町祭畤山国有林46林班ト
- 電話
- 0191-23-9337(受付時間8:00~20:00)
- 宿泊料金
- 1万4450円~ ※1泊2食付1名料金
- IN
- 16:00
- OUT
- 10:00
- 客室数
- 36室
- キャッシュレス決済
- 不可(クレジットカード決済可)
- アクセス
- 東北自動車道一関ICより車で80分
※取材時の情報です
[日帰り温泉]
- 営業時間
- 大浴場or中浴場9:00~16:00、大露天風呂6:00~21:00
- 料金
- いずれか1湯のみ:大人800円、小人400円、大露天風呂&大浴場:大人1400円、小人700円
- 定休日
- 不定休 ※11月上旬~4月下旬休業
- 泉質
- 酸性・含硫黄・鉄・(Ⅱ、Ⅲ)-ナトリウム-塩化物、硫酸塩泉、源泉温度50.9℃、pH2.2
- 浴槽数
- 内湯4(男女各2)、露天4(男女各2)、蒸し風呂1
※取材時の情報です
- 営業時間
- 大浴場or中浴場9:00~16:00、大露天風呂6:00~21:00
- 料金
- いずれか1湯のみ:大人800円、小人400円、大露天風呂&大浴場:大人1400円、小人700円
- 定休日
- 不定休 ※11月上旬~4月下旬休業
- 泉質
- 酸性・含硫黄・鉄・(Ⅱ、Ⅲ)-ナトリウム-塩化物、硫酸塩泉、源泉温度50.9℃、pH2.2
- 浴槽数
- 内湯4(男女各2)、露天4(男女各2)、蒸し風呂1
※取材時の情報です
サイト掲載日
雑誌掲載日
※本記事の情報は掲載時の情報です
- 取材・文:ナルトプロダクツ
- 写真:池上勇人







