新幹線旅行メディア

新幹線で行く思いがけない出会い
JR東日本の新幹線で行ける55駅の魅力情報が満載!

山全容で「極楽浄土」を表現した、東北随一の古刹

立石寺山寺

  • 山形市
  • 文化・歴史探訪
  • 松尾芭蕉
  • 重要文化財
記事制作:
gatta!
立石寺山寺

配されているすべての建物に意味を持つ

慈覚大師が開山を決めた後、およそ30年の歳月を経て、貞観2年(860年)に開基した立石寺。正式名称は宝珠山立石寺といい、一般的には「山寺」の愛称で親しまれている。
鬱蒼と茂る山の木々と、その間から見える巨大な凝灰岩や剥き出しの岩肌、その上に散見する堂宇の佇まいは、観る人の心を釘付けにする。
ここ山寺は特異な環境に寺院があるというだけでない。配された堂宇すべてに意味があり、山全体を使って〝極楽浄土〟が描かれているという。例えば山門を通り最初に現れる姥堂。ここに座す奪衣婆は生前身にまとっていたすべてを剥ぎ取り、その衣類の重さを閻魔大王に報告するのだとか。

ローカル線に揺られながら芭蕉の足跡をなぞる旅

JR山形駅から車を30分ほど走らせれば辿り着くが、仙山線に乗ればおよそ20分ほどの距離。車窓の景色が市中から郊外へと変わっていくさまを感じながら、東北の名古刹へと出かけるのは趣深い。
ホームに降りて最初に訪れたいのが山寺駅舎の展望台。山全体が信仰の場であることを間近に実感できる。目を凝らせば五大堂へ登頂した人々の動作も確認できる。

山寺駅に発着する仙山線が風景に溶け込み、旅の臨場感が増す。立谷川と山寺一山が同時に見える車窓からの眺めも美しい。
電車を降りたら先を急がず、駅舎にある展望台に登って、目の前に広がる山寺独特の景観とスピリチュアルな空気を味わおう。フォトスポットとしても人気があるので記念撮影はここで。

「おくのほそ道紀行」の旅路で山寺に立ち寄った松尾芭蕉は、この地でかの名句『閑さや岩にしみ入る蝉の声』を詠んでいる。訪れたのは元禄2年(1689年)の5月下旬、新暦でいうと7月中旬頃。奥之院へと続く参道の夏景色が、見事に表現されている。
そんな芭蕉も見た景色を求めて奥之院への登頂を目指す際は、大人の足で往復1.5時間ほどかかることを念頭に、真夏や真冬を避けて出かけるのがおすすめ。山門をくぐったら基本すべてが階段で、その数1015段。一段登るごとに煩悩が消えていくといわれ、修験者が心身の鍛錬に励んだ時代から受け継がれてきた参道だ。これを登り切ったその先には、天台宗の高僧たちが心を砕いて作り上げた極上の美景観が待っている。

登山口から山門を目指す途中、宝物殿の向かいにある芭蕉像。隣には「おくのほそ道紀行」でお供した曾良の銅像も並んでいる。
山門から仁王門への途中に立つ。「閑さや岩にしみ入る蝉の声」という芭蕉の名句をしたためた短冊を納めた記念碑

歩きかた次第で何通りも楽しめる場所

近年山寺には、居心地のいいカフェがオープンしたり、おいしい食事処やスイーツショップに人が集まるなど、1度の滞在では回りきれないほどの魅力に溢れている。奇岩怪石の風光明媚な景色や、歴史ある信仰と精神文化に触れる場所でありながら、ふらりと週末を過ごすために訪れたい場所へと進化を遂げている印象だ。電車のなかや、ふもとの門前町には海外からの観光客の姿も多く見られ、道を尋ねられたりショップで交流が生まれるといった、旅ならではの非日常的な醍醐味も味わうことができる。

登山口の階段を登り切ると現れる根本中堂。ブナ材の建築物では日本最古といわれる国指定重要文化財だ。開山以来、比叡山から移した法燈を絶やさず守り続けている。
山寺駅の駅舎は寺社造りの駅舎を有するとして「東北の駅百選」に選定された。
山寺日枝神社への参拝は、立石寺への登山口とは別の入口から参るのが正式。
立石寺の境内にある日枝神社。山寺一山の守護神として鎮座する。
色とりどりの花が浮かぶ桶に白いおみくじを浸して文字を浮かび上がらせる「水みくじ」(200円)が人気。
根本中堂内の御本尊が祀られている内陣。不滅の法燈が1200年以上の常世を照らし続けている。
参道中腹にある天上界と人間界との境となる仁王門。閻魔様が睨みを利かせ行先を采配している。
仁王門には参拝記念として名前や屋号を記したたくさんの千社札が、柱や梁を埋める。
境内最古の建物納経堂と、慈覚大師の御堂である開山堂。

立石寺山寺

住所
山形県山形市山寺4456-1
電話
参拝に関するお問い合わせ:023-695-2843、ガイドについてのお問い合わせ:023-695-2816
開館時間
4〜9月/8:00~16:00、12〜3月/8:30〜15:00(閉門16:00)
料金
入山料大人500円、中高生300円、小人(4歳以上)200円
定休日
なし
予約
不可
カード
不可
駐車場
近隣駐車場複数あり
アクセス
山形駅からJR仙山線で約20分

※取材時の情報です

住所
山形県山形市山寺4456-1
電話
参拝に関するお問い合わせ:023-695-2843、ガイドについてのお問い合わせ:023-695-2816
開館時間
4〜9月/8:00~16:00、12〜3月/8:30〜15:00(閉門16:00)
もっと見る
料金
入山料大人500円、中高生300円、小人(4歳以上)200円
定休日
なし
予約
不可
カード
不可
駐車場
近隣駐車場複数あり
アクセス
山形駅からJR仙山線で約20分

※取材時の情報です

サイト掲載日 

雑誌掲載日
※本記事の情報は掲載時の情報です

  • 取材・文・写真gatta!編集部
どこかにビューーンの予約はこちらから