副住職が打つ本格十割 今夏は山形県真室川産のそばも登場
舟形町 さばね山そば

店があるのは猿羽根山山頂、由緒正しき地蔵尊を祀ったお堂の隣。「門前には売店があったのですが閉じてしまい、さらに高速道路が開通し、参拝される方の足が遠のいてしまいました。お堂に座って参拝の方を待つだけでなく、参拝に来られた方にゆっくりしていってほしくてそば屋を始めました」。そう話すのは、猿羽根山地蔵尊別当堂守で、定泉寺副住職でもある梅津良元さん。「さばね山そば」の店主であり、そば打ちも担当する。
そばのメニューは「さばね山蕎麦御膳」のみ。季節の前菜にはじまり、十割そば2種類、デザートのわらび餅が順に出る。
そば粉は主に北海道摩周湖産北早生を石臼で自家製粉したもの。挽き方、打ち方を変え、1枚目は細打ちを、2枚目に太打ちと続く。
100gずつ、2回に分けて出すのは、伸びないうちに食べてほしいから。産地や打ち方の異なるそばを楽しんでもらいたいとの想いもある。
今年の夏は1枚目と2枚目で品種も異なるそばを出している。「細打ちはこれまで同様、摩周湖産の北早生を、太打ちは山形県真室川産の最上早生です」。北早生は丸抜きなのでやや色白。のど越しがよく上品な味わい。最上早生は5〜10%ほどの殻付きを粗挽きにしており、野性味や食感の力強さが特徴的。「ずっと山形県産のそばを使いたかった」と良元さん。「太さだけではなく、香りや味にも差ができる」と手応えを口にする。
バランスのよい、やや辛めのつゆは、それぞれのそばの個性を引き立てている。そばを手繰る手が止まらない。伸びる間もなく2枚を食べ終える。


最初から十割だったわけではない。「少しつなぎが入ると打ちやすいので外一でした。ある時、常連さんに教えてもらって行った奈良の「玄」という店のおかみさんに、『ちょっとでも小麦が入ればそば本来の食感が失われる』と言われ、そば屋として十割にこだわって打ちたいと思うようになりました」
最上早生が味わえるのは秋の彼岸まで。「彼岸が過ぎたら北海道の新そばになる予定です。新そばは色も香りも抜群です。ぜひ皆さんに味わってもらいたいです」。屈託なく笑う良元さんの笑顔も魅力的なのである。


舟形町 さばね山そば
- 住所
- 山形県最上郡舟形町舟形境の峰2981
- 電話
- 0233-32-2792
- 営業時間
- 11:00~14:00(13:30LO)※そばがなくなり次第終了
- 定休日
- 火・水・木曜(祝日の場合は営業、臨時休業あり)※11月下旬頃~4月中旬頃は冬季休業
- 駐車場
- 10台(ほか共用あり)
- 席数
- 26席
- 予約
- 可
- カード
- 不可
- 喫煙
- 全席禁煙
- 目安
- 2000円
- メニュー
- ■にしん煮 500円
■わらび餅 300円
■くず切 700円
※取材時の情報です
- 住所
- 山形県最上郡舟形町舟形境の峰2981
- 電話
- 0233-32-2792
- 営業時間
- 11:00~14:00(13:30LO)※そばがなくなり次第終了
- 営業は4月24日以降から11月24日頃まで。
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※本記事の情報は掲載時の情報です
- 取材・文:川野達子
- 写真:池上勇人






